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ナイチンゲール看護研究所
Florence Nightingale Archive
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関連書籍のご紹介 
現代社版
フロレンス・ナイチンゲール
(改訳第6版・発行2000年)

訳=湯槇ます・薄井坦子・小玉香津子・
   田村 眞・小南吉彦

現代社版『看護覚え書』の優れた特性

 この5人の翻訳者団を中心としたナイチンゲール思想の研究と、その直接の成果である『ナイチンゲール著作集・全3巻』『看護覚え書』『新訳・ナイチンゲール書簡集』『原文・看護覚え書』『原文・看護小論集』さらに伝記本『フロレンス・ナイチンゲールの生涯』(以上、いずれも現代社刊)の上梓など、さらに、それにまつわる多くの研究論文の発表などは、わが国の看護界と介護界に、静かなナイチンゲール研究の波紋を広げ、それは、時とともに大きな波動のうねりとなって盛り上がってきました。

 そうした時の流れに付随して、『看護覚え書』にも、現代社版以外にもいくつかの訳本が出版されるようになりました。そしてそれら訳本には、それぞれの特色はあるとしても、現代社版『看護覚え書』には、それら訳本には見られない、いくつかの優れた特性があります。

 以下に列挙してみましょう。

(1)現代社版は「看護専門家」を中心にした、ナイチンゲール研究の「専門家集団」による翻訳である。
5名の翻訳者団の構成は、3名の看護婦、1名の医師、1名の心理学者です

(2)現代社版は「徹底した検討討議」による共同翻訳の産物である。
5名の訳者たちが、それぞれの専門的視点から読み取り、それらを突き合わせて討論検討を重ね,了解と納得に達した上での解釈と訳文です

(3)現代社版には、長年にわたる「ナイチンゲール研究の蓄積」が反映されている。
1965年からの研究開始としても、その訳者団による、実に37年にもわたるナイチンゲール研究の成果の結晶としての現代社版なのです

(4)現代社版は、たんに『看護覚え書』のみを抜き出した翻訳ではない。
本書の翻訳の基盤には、他の多くのナイチンゲールの著作を研究し翻訳した,その学問的な実績の積み重ねが,厳然としてあります

(5)現代社が採用した原文(底本)は「世界でも初めて」の復刻版である。
本書の原文には大別して第1版・第2版・第3版の3種類の版がありますが、ナイチンゲール思想が最も強く描出されている第2版の存在を発見し、世に紹介したのは、現代社版の訳者団であり、それは実に約114年ぶりの復刻です

(6)現代社版は、世界でも初めて「赤ん坊の世話」の章を付録とした。
本書には、付録として原文第3版の第16章「赤ん坊の世話」が付せられていますが、原文第2版と「赤ん坊の世話」の章の組合せという編集は世界でも初めてのもので、その後英国の研究者によってその意義が実証されました

(7)現代社版は、ナイチンゲール研究の進展とともに「5回の改訳」を重ねている。
本訳本の第1版は1968年に刊行されましたが、その後の研究成果を盛り込みながら、実に5回に及ぶ改訳を重ね、現在は「改訳第6版」に至っています

(8)現代社版は、多くの読者からの意見や提案などを反映した「超共訳書」であり、今や看護界や介護界に定着した、いわば『定本・看護覚え書』であり、看護界と介護界の共有の知的財産とさえ言える。
改訳のたびに訳者たちは、看護界はじめ各界の多くの読者から寄せられた種々の意見や指摘や提案などを綿密に検討し、それらを採用し活用してきました

(9)現代社版には、詳細を極める「用語索引」が付されており、これによりナイチンゲール思想をより多角的かつ統合的に把握できる。
この「用語索引」は、たんなる索引ではなく、キーワード検索によるキーセンテンス検索を可能にした索引(コンコルダンス)です

(10)現代社版は、本文の文字配列が「縦書き」で、文字も「大きな文字」を使っているので、読みやすく理解しやすい。
数学や自然科学系の本では横書きに便宜が多いが、本書のような思想哲学書や文学書などは、日本語においては、縦書きの方がはるかに率直かつ筋を通して読め、視覚的にも思考的にも読みやすく理解しやすい、というのが定説です

(11)現代社版は、各章ごとに「文節番号」が付き、読み合せや検索が便利である。
各章ごとに、その文章段落(文節=パラグラフ)に通し番号が付せられており、抄読会の読み合せや、キーセンテンスの特定などに極めて便利です。なお、本書の原文を再販した現代社版『原文・看護覚え書』(英語版)にも同じ文節番号が付せられているので、原文との照合が瞬時に可能です

(12)現代社版は、訳注が「脚注方式」であり、読みの流れが中断されない。
本書では、訳注を章末や巻末にまとめての掲載としないで、そのたびに本文の見開きの左端に挿入してある(傍注)ので、いちいち章末や巻末の訳注を探す必要がなく、本文を読みながら一瞥して訳注も参照できます。なお原注は本文の当該個所に挿入されていますので、これも本文の流れに沿って参照できます。

 以上の理由により、当ナイチンゲール看護研究所は、ナイチンゲール思想の学習研究を志す方々に、その学習の第一歩として、現代社版『看護覚え書』の閲覧を、それも巻末の「用語索引」を最大限に活用しての、徹底した精読と通読をおすすめします。


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